【助手による上司犬への業務報告から その3】夏の地面と、肉球の熱について

上司犬へ

夏という季節の到来に伴い、ひとつ、どうしても考えておかなければならない問題がでてきましたので、ここに報告いたします。 これは、あなたの健やかな毎日を守るための、すこし真面目な話なのです。

主題は、あなたがお散歩する道の、地面の熱についてです。

夏の、特に日差しが強い日には、黒いアスファルトの表面は、とても熱くなります。データによれば、ときに60℃を超えることもあるそうです。これは、フライパンの上で、目玉焼きがじゅうじゅうと焼けるのと同じくらいの熱さ、ということです。

あなたの足の裏、つまり肉球は、たしかに私たち人間の肌よりは、ずっと丈夫にできています。 ですが、いくら丈夫だといっても、熱いものをずっと触っていれば、その熱はだんだんと中に伝わって、良くないことが起きるのではないか。そう思うのです。 これが、私の心配していることでして。この、火傷をしてしまうかもしれない、という可能性を、私たちは無視するべきではない、と考えるのです。

つきましては、助手からの提言です。 猛暑の対策として、いちばん暑い時間のお散歩は避けて、朝のすずしい時間(もちろんあなたが起きられればですが・・・)か、日が落ちて、地面が十分に冷めた夜にお散歩の時間を変えることを、強くおすすめします。

あなたの肉球の安全は、当店の福利厚生における、とてもとても、大事な項目なのです。 なにとぞ、ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。

現場からは以上です。

助手より

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