【パティスリー301の菓子図鑑 第3章】夏にモンブラン?その、爽やかな理由
モンブランといえば、秋の栗を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。 「どうして、夏にモンブランなの?」 そう思われるのも、当然です。
この「レモンモンブラン」が私たちの工房で生まれたのは、2023年の7月。じっとりと、肌にまとわりつくような、湿度の高い一日があったのを覚えています。
こんな季節に、ほんの少しでも、お客様の心に爽やかな風を届けたい。 そんな想いから、この夏だけの特別なモンブランは生まれました。
一口食べると、まず、きゅんと甘酸っぱいレモンの香りが、口いっぱいに広がります。その爽やかな酸味が、まとわりつくような湿気を、すーっと洗い流してくれるような、心地よい驚き。そして、追いかけてくるのは、栗のモンブランとはまた違う、軽やかで優しいクリームの甘さです。
写真を見返していると、あの日の、厨房に満ちたレモンの香りまで、蘇ってくるようです。