裏庭のオクラと、小さな発見

夏の初め、お店の裏庭に、オクラの苗を3本植えました。 今年の強烈な太陽の光をたくさん浴びても、へこたれずに育っていく様子は、枯れやしないか見ていてとてもハラハラしていました。それでもおおきな花が咲いて、そのうち実らしきものもできました。

「かわいいオクラができたら、みんなで食べよう」 そんなささやかな楽しみを、心待ちにしていたのです・・・が。

硬くて、ごりごりだったオクラ

やがて、星形のかわいらしい実がなるものだと期待をこめて育てたオクラ。 ですが、できあがったオクラは普段スーパーマーケットなどで見るような、緑色で皮がやわらかく、おいしそうなものとは似ても似つかない代物。 色は薄いし、サイズが小さいうちから皮はゴリゴリ、そしてやたらとアリにたかられていました。

裏庭のオクラの葉を、店先に飾ってみました。オクラの映像と、静かな夏の音をお楽しみください。

残念ながら、とても食べられそうにありません。 いや、正確にいうと、あんまり食欲をそそられません。 そうこうしているうちに、オクラの実は、私たちの手のひらよりもずっと大きくなってしまいました。

新しい居場所

扱いに困ってしまった、大きすぎるオクラ。 夏の終わりを待たずに引っこ抜いてしまおうかとすら思いました。 けれど今日、ふと、オクラの葉っぱに目がとまりました。 太陽の光をいっぱいに受け止める、大きな手のひらのような、緑色の葉。 かわいくはないんですが、やたらと力強い。その生命力に気付かされると、こころの奥から感動が呼び起こされるような。

透明なガラスの空き瓶に生けられた、3枚のオクラの葉。大きな手のひらのような形の葉が、店先の光を受けている。

ちょうどよい大きさの空き瓶が一つあったので、形の良い葉を三枚だけ、そっと切ってさしてみました。 今日、その瓶を店先に飾ってみたら、思いがけず、とても可愛らしい佇まいに。 食べられることはなかったけれど、このオクラは、新しい居場所を見つけて、私たちを和ませてくれる

・・・

と期待していたのですが、1時間もしないうちにしおれてしまいました。

…さて、この大きくなってしまったオクラ、まだ裏庭にいるのですが、何か良い使い道はないものでしょうか。もしよろしければ、Instagramのコメントで、皆さんの知恵をお貸しください。

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