お菓子がくれる、特別な時間

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このブログでは、お菓子がくれる「特別な時間」をテーマに、様々な物語をお届けします。

お菓子作りがもっと楽しくなるプロのコツや、レッスンでの素敵なひととき、一つひとつのお菓子に込められた私たちの想いなど。

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パティスリー301の菓子図鑑 Patisserie301 パティスリー301の菓子図鑑 Patisserie301

チョコレートと生クリーム。ただそれだけの、贅沢なガナッシュケーキ

中に果物を入れない、その理由は?パティスリー301の「チョコレートガナッシュケーキ」は、チョコと生クリームの相性を楽しむための直球勝負。難しい言葉はいらない、素材の良さを味わう一品です。

冬の寒さが厳しくなると、無性にチョコレートが恋しくなりませんか? 温かい部屋で、少し濃いめのコーヒーと一緒にいただくチョコレートケーキは、冬ならではの楽しみです。

今日ご紹介するのは、パティスリー301の「チョコレートガナッシュケーキ」です。

艶やかなチョコレートガナッシュでコーティングされた、四角いショートケーキ。上部にはイチゴとブルーベリー、クリスマス風の飾りがトッピングされている。

あえて、果物を「挟まない」という贅沢

このケーキの一番の特徴は、スポンジの間に果物を挟んでいないことです。 「えっ、中身はスポンジだけ?」と思われるかもしれません。 もちろん、ケーキの上には彩りとしてイチゴを乗せていますが、中は驚くほどシンプルです。

ココアのスポンジ生地と、なめらかな生クリーム、そして全体を包み込む濃厚なチョコレートガナッシュ。 この3つだけで作られています。

実は、「チョコレートケーキは好きだけど、中に挟まったフルーツの酸味が、せっかくのチョコの味を邪魔してしまう…」と感じているお客様は少なくありません。

私たちが果物を挟まないのは、コストを抑えるためではありません。 「チョコレートと生クリーム、そしてスポンジ。この3つの素材の質だけで勝負したいから」です。 ごまかしのきかないシンプルさは、パティスリーとしての自信の証でもあります。

口の中で溶け合う、3つの素材

フォークを入れると、まずとろりとしたガナッシュの層があり、その下にふんわりとしたスポンジと、コクのある生クリームが重なっています。

口に運ぶと、チョコレートのほろ苦い香りが鼻に抜け、生クリームのミルク感がそれを優しく受け止めます。 「ハーモニー」なんて難しい言葉は必要ありません。 ただ、「チョコレートとクリームって、本当によく合うなぁ」と、しみじみ感じていただける美味しさです。

艶やかな見た目の秘密

写真をご覧いただくと、表面が鏡のように艶々(つやつや)しているのがお分かりいただけると思います。 これは、パティシエが絶妙な温度調整で仕上げたガナッシュを、一気に流しかけてコーティングしているからです。

この艶と口どけの良さは、熟練の職人の手仕事だからこそ。 飾りには、甘酸っぱいイチゴとブルーベリーを添えました。 濃厚なチョコレートの合間に食べるフレッシュな果実は、いいお口直しになりますよ。

奇をてらわない、王道のチョコレートケーキ。 「フルーツはいらない、今日はチョコの味をしっかり楽しみたい」という日に、ぜひ選んでいただきたい一品です。

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【復刻】龍ケ崎で学ぶ!柳田農園いちごのタルトレッスン

龍ケ崎で人気の「いちごタルト」レッスンを振り返ります。基本のタルト生地とクレム・ダマンドの焼き方、そして柳田農園のいちごを使った贅沢な味わい。バレンタインに向けたチョコアレンジもご紹介。

みなさま、こんにちは。

本日は「リクエスト・アーカイブ」シリーズとして、過去に開催され、大変ご好評をいただいたレッスンをご紹介します。

それは、旬のいちごをこれでもかと積み上げた、「贅沢いちごのタルト」です。

龍ケ崎市内はもちろん、遠方からもリクエストが絶えないこのレッスンの魅力を、改めて振り返ってみたいと思います。

龍ケ崎市の菓子教室パティスリー301で作られた、柳田農園のいちごをたっぷり乗せたタルト。サクサクのタルト生地とクレム・ダマンドの断面が見える、バレンタインにも人気のレッスンスイーツ。

1. 洋菓子の基本、タルト生地とクレム・ダマンド

このレッスンの最大のポイントは、タルト作りの「基礎」を徹底的に学べることです。

美味しいタルトの方程式は、以下の2つの要素で成り立っています。

パート・シュクレ(タルト生地)

サクサクとした食感を生むクッキー生地。バターの香りを閉じ込めながら、均一な厚さに敷き込む技術をお伝えしました。

クレム・ダマンド(アーモンドクリーム)

しっとりと焼き上げる、アーモンド風味豊かな土台のクリーム。

この2つを完璧に焼き上げることができれば、フルーツを変えるだけで一年中美味しいタルトが作れるようになります。まさに「一生もののスキル」です。

2. 常総市・柳田農園のいちごを山盛りに

味の決め手は、やはり素材です。

当教室では、茨城県常総市にある「柳田農園」さんの完熟いちごを使用しました。

スーパーで買ういちごとは一味違う、濃厚な甘みと香り。

カスタードクリームのコクに負けない力強い味わいが、タルト全体の完成度を一段階引き上げます。

参加された生徒様も、「いちごそのものが美味しい!」と感激されていました。

3. バレンタインには「チョコタルト」のアレンジも

実はこのレッスン、バレンタインデーの時期にも非常に人気があります。

「いちごの赤」は、見た目にも華やかで、大切な方へのプレゼントにぴったり。

さらに、生地にココアを混ぜ込み、クリームをチョコレート風味にする「ショコラ・バージョン」へのアレンジも可能です。

「本命チョコの代わりに、手作りのいちごタルトを贈りたい」

そんなリクエストがあれば、ぜひご相談ください。

基礎さえ身につければ、アレンジは無限大です。

※本レッスンは、リクエストを頂いた後に日程を調整する「復刻レッスン」です。

「作ってみたい!」という方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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【菓子図鑑】ショーケースのない店が作る「サランボー」

「なぜショーケースがないの?」その答えは、エクレアとサランボーの「鮮度」にあります。日をまたぐ販売をしない、パティスリー301のこだわりの理由と、パリパリ食感の秘密をご紹介します。

初めてご来店されるお客様は、少し驚かれるかもしれません。 「あれ?ケーキが並んでいない…?」

そうなんです。パティスリー301には、きらびやかなショーケースがありません。 それは、冷気や乾燥というストレスから、デリケートなケーキたちを守りたいから。 そして何より、、「一番美味しい状態」を、あなたに手渡したいからです。

今日は、そんな私たちのこだわりが最も色濃く出る、「知る人ぞ知る絶品スイーツ」をご紹介します。

ショーケースを使わず鮮度管理されたパティスリー301のエクレアとサランボー。日をまたぐ販売をせず、その日の最も美味しい状態で提供されるパリパリ食感のフランス菓子。

1. 「日をまたぐ」のはNGです

そのお菓子とは、「エクレア」と「サランボー」。

「エクレアなんて、どこでも買えるじゃない」 そう思われるかもしれません。けれど、本物のエクレアは、実はとても短命なお菓子なのです。

香ばしく焼き上げたシュー生地は、クリームを詰めた瞬間から、少しずつその水分を吸い始めます。 だから、私たちのエクレアは「その日のうちに」食べていただくのが鉄則。

ショーケースに並べて、翌日まで持ち越すようなことは絶対にしません。 常にフレッシュな、「生きた美味しさ」だけをお届けしています。

2. 飴色の輝き、サランボー

特に、エクレアの親戚である「サランボー」は、さらに繊細です。 表面にかかった美しい飴(キャラメル)は、時間が経つと湿気を吸って溶け出し、あの魅力的な「パリパリ」という食感が失われてしまいます。

だから私たちは、できれば「出来上がってすぐ」にお渡ししたいと考えています。

ショーケースに入れて飾っておく時間よりも、お客様のお口に届くまでの時間を短くしたい。 飴がパリッと砕け、とろけるクリームと混ざり合う、あの「奇跡のようなコントラスト」を体験していただきたい一心なのです。

3. こだわりが生む、秘密の味

私たちのエクレアとサランボーは、いつでも大量に並んでいるわけではありません。 その日の分を、丁寧に用意して待っています。

「作ってもあまり売れない」とシェフは笑いますが、それは裏を返せば、「本当に美味しいものを知っている人だけが選ぶお菓子」だということ。

ショーケースがないからこそ守れる、鮮度と食感。 その対価として得られる至福の体験を、ぜひ一度味わってみてください。

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【Xmas特別レッスン】初心者も感動!柳田農園いちごのブッシュドノエル

クリスマス限定レッスン開催!常総市・柳田農園のいちごを贅沢に使ったブッシュドノエル。初心者の方でも失敗なく作れるプロの技と、聖夜を彩るデコレーションの様子をレポートします。

常総市柳田農園のいちごとサンタクロースの飾りが華やかなブッシュドノエル。龍ケ崎市の菓子教室パティスリー301のクリスマス特別レッスンにて作成された、初心者でも作れる本格的な手作りケーキ。

メリークリスマス!…と言うには少し早いですが、パティスリー301の教室は、すでに甘い香りとクリスマスの高揚感に包まれています。

本日のレポートは、年に一度のビッグイベント、クリスマス限定レッスン「ブッシュドノエル」の様子をお届けします。「わぁ、かわいい!」という歓声が上がった今回のレッスン。

大切な聖夜を彩るケーキ作り、そのワクワクした時間を少しだけお裾分けさせてください。

1. 聖夜の土台は「とろける」生地から

クリスマスの食卓を飾るブッシュドノエル。その土台となるのは、当教室自慢の「ロールケーキ」です。

「特別な日だからこそ、失敗したくない」

そんな生徒様のドキドキを自信に変えるため、今回は「割れない、しっとり生地」の魔法をお伝えしました。

  • メレンゲの泡立て:雪のようにふわふわですが、しっかりと、そして優しく泡立てます。

  • 粉合わせ:混ぜすぎず、でも粉っぽさを残さない。ここがプロの「見極め」です。

このポイントさえ押さえれば、初心者の方でも、お店のような口どけを再現できます。

2. 柳田農園いちごが「クリスマスの赤」を演出

今年のクリスマスケーキの主役は、なんといっても常総市「柳田農園」さんの完熟いちごです!

箱を開けた瞬間に広がる甘い香りは、まさにクリスマスの贈り物。

濃厚なチョコレートクリーム(ガナッシュモンテ)の深い色合いに、柳田農園さんの鮮やかな「赤」が映えて、まるで宝石のようです。

3. 童心にかえって、雪降る森のデコレーション

仕上げは、一番盛り上がるデコレーションタイムです!

ケーキの上を「クリスマスの森」に見立てて飾り付けていきます。

  • 樹皮を描く:フォークを使って、木の模様を描きます。(※強く押しすぎず、優しくなでるように描くのがコツ!)

  • 主役の登場:最後にサンタクロースを飾って完成!

「食べるのがもったいないくらい素敵!」「早く家族に見せたい!」

完成したケーキを前にした生徒様の笑顔は、クリスマスのイルミネーションのように輝いていました。

少しの工夫で「絵になる」、世界に一つだけのクリスマスケーキです。

今年のクリスマスは、手作りのブッシュドノエルを囲んで、心温まるひとときをお過ごしください。

Happy Merry Christmas!

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【8月レッスンレポートその2】8月ももうすぐ終わりに。桃と紅茶のシャルロット

茨城県龍ケ崎市で開催したシャルロットケーキのレッスンレポートです。ドイツの老舗ロンネフェルト社の紅茶「アイリッシュモルト」を使ったムースと、旬の白桃ゼリーの組み合わせ。ご家庭でも作りやすいように工夫したレッスンでした。

お皿に盛り付けられた、一切れの桃と紅茶のシャルロット。側面にきめ細かいビスキュイ生地が巻かれ、上面には白桃のコンポートとミントが飾られている。茨城県龍ケ崎市のパティスリー301にて。

8月のレッスンに参加いただきました皆様。とても楽しいひとときをありがとうございました。

8月のレッスン「桃と紅茶のシャルロット」も、無事終了となりました。ご参加くださった皆様、誠にありがとうございます。

今回のレッスンで皆様に挑戦いただきました「桃と紅茶のシャルロット」、たくさんの旬の白桃を贅沢に使用した、華やかなケーキが完成しました。

ロンネフェルト社の特別な紅茶

このケーキの主役の一つは、紅茶。 今回のムースに使用したのは、ドイツの老舗紅茶メーカー、ロンネフェルト社の「アイリッシュモルト」です。 アッサムをベースに、カカオやウイスキーの香りをまとわせた、甘く芳醇な香りが特徴の名品です。(もちろん、香りのみを残しアルコールは完全に飛ばしますので、お子様でも安心してお召し上がりいただけます)

生徒さんに「今回はロンネフェルトの紅茶を使います。」と伝えると、中には

「え、ロンネフェルトの紅茶なんですか!!」

と驚いてくださる方もいらっしゃって、とっても刺激的で楽しいレッスンでした。

旬の白桃を、みずみずしいゼリーに

日本の白桃はとっても美味しいですよね。できれば毎年食べたいけど、案外と食べそびれてしまうことも多い食材なのではないでしょうか。繊細でみずみずしくて、柔らかくて、香りの良いこの食材を果肉感を活かしたゼリーにして、たっぷりと上に乗せ、もちろん、桃の繊細な風味を損なわないよう、甘さは控えめに。

紅茶のムースとビスキュイ、とても良い組み合わせでした。

レッスンを終えて

「紅茶の香りがすごく良い!」「桃のゼリーが爽やかで美味しい」といった嬉しいお声をたくさんいただき、大変嬉しく思います。

ご自宅でもぜひ、旬のフルーツを使ってアレンジを楽しんでみてください。

9月のレッスンも、皆様にお会いできることを楽しみにしております。




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裏庭のオクラと、小さな発見

お店の裏庭で育てていたオクラ。残念ながら硬くて食べられず、その葉っぱを飾ってみたものの…。夏の日の、儚くも愛おしい、小さな物語です。

夏の初め、お店の裏庭に、オクラの苗を3本植えました。 今年の強烈な太陽の光をたくさん浴びても、へこたれずに育っていく様子は、枯れやしないか見ていてとてもハラハラしていました。それでもおおきな花が咲いて、そのうち実らしきものもできました。

「かわいいオクラができたら、みんなで食べよう」 そんなささやかな楽しみを、心待ちにしていたのです・・・が。

硬くて、ごりごりだったオクラ

やがて、星形のかわいらしい実がなるものだと期待をこめて育てたオクラ。 ですが、できあがったオクラは普段スーパーマーケットなどで見るような、緑色で皮がやわらかく、おいしそうなものとは似ても似つかない代物。 色は薄いし、サイズが小さいうちから皮はゴリゴリ、そしてやたらとアリにたかられていました。

裏庭のオクラの葉を、店先に飾ってみました。オクラの映像と、静かな夏の音をお楽しみください。

残念ながら、とても食べられそうにありません。 いや、正確にいうと、あんまり食欲をそそられません。 そうこうしているうちに、オクラの実は、私たちの手のひらよりもずっと大きくなってしまいました。

新しい居場所

扱いに困ってしまった、大きすぎるオクラ。 夏の終わりを待たずに引っこ抜いてしまおうかとすら思いました。 けれど今日、ふと、オクラの葉っぱに目がとまりました。 太陽の光をいっぱいに受け止める、大きな手のひらのような、緑色の葉。 かわいくはないんですが、やたらと力強い。その生命力に気付かされると、こころの奥から感動が呼び起こされるような。

透明なガラスの空き瓶に生けられた、3枚のオクラの葉。大きな手のひらのような形の葉が、店先の光を受けている。

ちょうどよい大きさの空き瓶が一つあったので、形の良い葉を三枚だけ、そっと切ってさしてみました。 今日、その瓶を店先に飾ってみたら、思いがけず、とても可愛らしい佇まいに。 食べられることはなかったけれど、このオクラは、新しい居場所を見つけて、私たちを和ませてくれる

・・・

と期待していたのですが、1時間もしないうちにしおれてしまいました。

…さて、この大きくなってしまったオクラ、まだ裏庭にいるのですが、何か良い使い道はないものでしょうか。もしよろしければ、Instagramのコメントで、皆さんの知恵をお貸しください。

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【助手による上司犬への業務報告から その5】10年前の相棒、LUMIX DMC-LX100と再会した話

10年前に購入した古いコンパクトデジタルカメラ、LUMIX DMC-LX100。最新機種には性能で劣るものの、その不完全でノスタルジックな写りには、なぜか心惹かれる魅力がありました。当店の哲学とも通じる、古いカメラとの再会の物語。

白い背景に置かれた、シルバーのコンパクトデジタルカメラ、LUMIX DMC-LX100。レンズがこちらを向き、少し上からの角度で撮影されている。

上司犬へ

先日、業務とは直接関係のない、しかし、私たちの仕事の根幹に関わるかもしれない、ある発見をいたしましたので、ここに報告いたします。

先日、10年前に購入したパナソニックのデジタルカメラ、LUMIX DMC-LX100がひょっこり出てきました。当時はそれなりに奮発して手に入れた記憶があるカメラです。電池を充電してみて、使ってみることにしました。

10年前の「高級」という性能

せっかくなのでと電源を入れてみたところ、まずは時計の設定画面です。2014年から選べるあたりが、時代を感じさせます。

数枚シャッターを切ってみたんです。今の最新のカメラと比べると、その性能は正直言って「物足りないな」と感じるレベル。オートフォーカスの速度はもっさりしているし、高感度性能も今ひとつ。動画を撮ってみてもとんでもなく手ブレをするので、今時のスマホの方がよほど良い映像ができあがります。出てくる写真も、なんだか全体的にぼんやりしている。なんだろう、味付けが薄いというか、今の補正がしっかりかかった画像とは違います。

なぜか心惹かれる、不完全な写り

でも、なぜでしょう。撮った写真を見返していると、妙に心惹かれるものがあるんです。最新のカメラが作り出す、完璧でクリアな写真とは違う、どこかノスタルジックで温かみのある写り。レンズの個性なのか、センサーの特性なのか、はたまた私の思い出フィルターがかかっているのか…せっかくなのでいくつか昔の写真も漁ってみることにしました。

今ではニーズがほとんどなくなっている、いわゆる「オールドコンデジ」。でも軽くて取り回しがしやすい、そして何より、写真を撮るという行為そのものを純粋に楽しんでいる自分がそこにいました。

今のカメラは、あまりにも高性能すぎて、私が何も考えなくても「良い写真」を撮ってくれる。それはそれで素晴らしいことなのですが、LX100は、普通の風景を普通に出してくれるんですよね。感動は薄いんですけど、「普通」ってこういう感じだったよな、と思い出させてくれるような。

「普通」は、特別だということ

もちろん、ブログに載せるなら最新のカメラで撮った方がきれいに見えるのは間違いないのですが、こうして古いカメラを引っ張り出して、その写りを楽しむのも悪くないなと。

特にパティスリー301は、「普通を特別に」というよりは、「普通って、それ自体が特別なんですよ」というフィロソフィーが根底にあったりするので、しばらくこのカメラを使ってみようと思った次第です。

これからも、このLUMIX LX100は私の「相棒」として、現代のカメラとは違う、独特の世界を切り取ってくれることでしょう。

現場からは以上です。

助手より

 

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【8月レッスンレポート】桃と、ロンネフェルト社「アイリッシュモルト」のシャルロット。甘く芳醇な香りに包まれる、大人の手作りケーキ。

茨城県龍ケ崎市のケーキ教室から、夏のレッスンレポート。今回は、桃とロンネフェルト社「アイリッシュモルト」を使った、大人のシャルロットです。一見難しそうなケーキも、丁寧な手作りでこんなに美しく。甘く芳醇な香りに包まれた、レッスンの様子をご紹介します。

レースペーパーの上に置かれた、手作りの桃と紅茶のシャルロットケーキ。側面のビスキュイにはピンク色のリボンが結ばれ、上面にはカットされた桃のコンポートがたっぷりと飾られている。

夏の午前、 ふんわりと焼けたビスキュイの甘い香り。 みずみずしい桃が、 特別な紅茶のムースと溶け合う。 さあ、ひと匙すくえば 甘く、涼やかな夏の記憶が 口いっぱいに広がる。

今回のレッスンでは「桃と紅茶のシャルロット」を作りました。

主役は、ロンネフェルト社の特別な紅茶

このケーキの主役の一つは、紅茶。 今回、私たちが選んだのは、ドイツの老舗・ロンネフェルト社の銘茶「アイリッシュモルト」です。 アッサムをベースに、カカオやウイスキーの香りをまとわせた、甘く芳醇な香りが特徴の名品です。ミルクティにするとこれがまた格別の美味しさです。この奥深い香りと、夏の桃、互いの良さを引き出し合う組み合わせです。

ちなみに、この特別な紅茶は、群馬県高崎市にあるロンネフェルト紅茶認定ティーブティック「陶豆屋(とうとうや)」さんから取り寄せました。

「手作り」だからこそ、味わえる楽しさ

「シャルロット」と聞くと、少し難しそうに聞こえるかもしれません。 たしかに、側面に美しくビスキュイを並べたり、繊細なムースを優しく流し込んだりと、丁寧さが求められる工程もあります。「手作り」の醍醐味。個性も出るし、何か楽しい。上手にできても楽しいし、そうでなくてもなぜか楽しい。

焼き上がったビスキュイを、自分の手で組み立てていく。「寸分違わず揃えるんだ」そんな真剣な眼差しは、まさに職人のようです。

息をのむ、完成の瞬間

そして、ケーキの帽子(シャポー)とも呼ばれる上面に、フレッシュピーチを飾れば、世界にひとつだけの、あなたのシャルロットケーキが完成します。

2時間、自分と向き合い完成させた作品を前に、生徒さんが漏らす「ふぅ」という吐息。それは何物にも代えがたい宝物。

この日も、お店のケーキと見紛うばかりに美しいシャルロットが、誕生しました。

ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

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【パティスリー301の菓子図鑑 第5章】心を込めた「ありがとう」を形に。パティスリー301の、特別な焼き菓子詰め合わせ。

大切な人への感謝を伝える、特別な焼き菓子詰め合わせ。素材の味を大切にした、フロランタンやガレット・ブルトンヌなど、一つ一つ手作りの焼き菓子。パティスリー301が心を込めてお作りする、喜ばれる贈り物のご提案です。

お客様の「ありがとう」を形に

先日、一台の特別なご注文をいただきました。 とある男性が、ご自身の人生にとって、とても大切なイベントの際に、お集まりいただいた方々へお渡しする「心ばかりの品」として、当店の焼き菓子を選んでくださったのです。

そのお話を伺った時、私たちの胸は、静かな感動でいっぱいになりました。 誰かを想い、感謝を伝える。その大切な瞬間に、私たちのお菓子が側にいられること。それは、菓子屋にとって、何よりの喜びです。

茶色の紙の上に、パティスリー301の焼き菓子8種類が綺麗に並べられている。フロランタン、ガレット・ブルトンヌ、チイズサブレ、プティブールナンテ、ショコラアマンド、サブレヴィエノワ、サクリスタン、ショートブレッドが含まれ、一つ一つ丁寧に作られている様子がうかがえる。

箱の中に詰めた、8つの小さな物語

ひとつひとつ、形も、食感も、香りも違う、個性豊かな焼き菓子たち。 今回の詰め合わせには、フランスの伝統的な焼き菓子を中心に、8つの物語を詰め込みました。

例えば、黄金色に輝く「フロランタン」。クッキー生地よりも厚いのでは?と思うほどたっぷりと乗せた、キャラメルとアーモンドスライスの層がパティスリー301流。濃厚な甘さと香ばしさが、口いっぱいに広がります。

そして、少し意外な一品が「チイズサブレ」。二種類のチーズと、ピリリと効かせた胡椒が主役の、甘くないお菓子です。ワインがお好きな方への贈り物にも、きっと喜んでいただけるはず。

素朴な見た目の「プティブールナンテ」は、あえてカチカチの食感に焼き上げています。ミルクティーにそっと浸して、少しずつ柔らかくなるのを待つ時間もまた、愛おしいものです。

その他にも、バターが豊かに香る「ガレット・ブルトンヌ」や「ショートブレッド」、チョコレートの風味がたまらない「ショコラアマンド」など、それぞれにこだわりの焼き菓子たちが、箱の中で出番を待っています。

言葉のいらないコミュニケーション

私たちは、その日、贈る方の「ありがとう」という気持ちと、受け取る方々の笑顔を想像しながら、いつも以上に心を込めて、オーブンへと向かいました。

お菓子は、言葉のいらないコミュニケーションだと思うのです。 大切な方への贈り物として、私たちの焼き菓子たちが、お客様の温かい気持ちを届ける、ささやかなお手伝いができたなら、これほど嬉しいことはありません。

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【助手による上司犬への業務報告から その4】ある日のティータイムについて

パティスリー301の助手が、ドイツの老舗紅茶ブランド「ロンネフェルト」のハーブティーをご紹介。美しいルビー色の一杯がもたらす、豊かな香りと贅沢な味わい。当店のケーキ「スフレチーズケーキ」とのペアリングもお勧めです。いつものティータイムを、特別な「おうちカフェ」の時間に変えてみませんか?

ガラスのボウルにたっぷりと入った、ロンネフェルトのフルーツハーブティー「プフィアジッヒガルテン」。ハイビスカスの赤い花びらや桃のドライフルーツが混ざり合っている。背景にはロンネフェルトのパッケージがぼんやりと写っている。

上司犬へ

助手です。

本日は、赤く美しい飲み物についての業務報告となります。

「ロンネフェルト」という札のついた、ドイツ生まれの由緒正しいブランドのお茶となります。今日私が飲んだのは、ハイビスカスや果物を乾燥させたものだと聞き、少し驚きました。健康的なイメージが先行しがちなハーブティーですが、ここの品は「味」そのものを追求している様で大変好みだと、あなたもご存じの誰かさんが熱っぽく語っておりました。

私は食事をしながら写真を撮るのが得意ではございませんが、なんとか、茶葉の写真を撮ることには成功しました。

まるで、夕焼けのかけらと、ドライフルーツの宝石を混ぜ合わせたような、見事な色合いだと思いませんか。お湯を注ぐ前から、甘く優しい桃の香りがふわりと立ち上ります。

これをポットに入れ、熱いお湯を注いで待つこと10分ほど待つと、美しいルビー色に輝く液体が出来上がるのです。
その一口をゆっくりと味わうと、まず驚くのは、鼻に抜ける豊かな桃の香り。次いで、心地よい酸味が追いかけてきます。砂糖を入れずとも、果実そのものが持つ、ほんのりとした甘みが口の中に広がるのです。これは、ただ「健康的」という言葉だけでは片付けられない、計算され尽くした「美味しさ」なのだな、と感心してしまいました。

そして、ふと思ったのです。この爽やかな酸味と豊かな香りは、当店の「スフレチーズケーキ」などと相性が良さそうです。あの濃厚でありながら軽やかな口溶けと、素晴らしい相性を示すでしょう。

もちろん、上司犬にとっては、ハーブティはさほど鼻腔がくすぐられるものではないかもしれません。どちらかといえばスフレチーズケーキにしか興味がわかないかもしれませんね。しかし、この香り高い一杯が、私たち人間の心をどれほど豊かにしてくれることか。

本日の報告は以上となります。

また近いうちに、美味しいおやつと共に、ご報告に上がります。

助手より

 

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