お菓子がくれる、特別な時間
パティスリー301のブログへ、ようこそ
このブログでは、お菓子がくれる「特別な時間」をテーマに、様々な物語をお届けします。
お菓子作りがもっと楽しくなるプロのコツや、レッスンでの素敵なひととき、一つひとつのお菓子に込められた私たちの想いなど。
あなたの日常が、少しだけ豊かになるヒントが見つかりますように。
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レッスンレポート
茨城県龍ケ崎市で開かれる、お菓子教室の様子をお届けします。生徒さんの素敵な作品や、教室の空気感をお楽しみください。
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パティスリー301の菓子図鑑
私たちが作るお菓子のこだわりや、素材の物語を一品ずつ丁寧にご紹介します。気になるお菓子のことをもっと深く知れる図鑑です。
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助手による上司犬への業務報告から
お店の日常やパティシエの哲学、ちょっとした舞台裏を、助手が上司犬に報告する形でお届けする、当店の人気シリーズです。
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これまでに開催して好評だったレッスンの記録です。「またこのレッスンを受けたい!」というお声も、こちらからお待ちしております。
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【8月レッスンレポート】桃と、ロンネフェルト社「アイリッシュモルト」のシャルロット。甘く芳醇な香りに包まれる、大人の手作りケーキ。
茨城県龍ケ崎市のケーキ教室から、夏のレッスンレポート。今回は、桃とロンネフェルト社「アイリッシュモルト」を使った、大人のシャルロットです。一見難しそうなケーキも、丁寧な手作りでこんなに美しく。甘く芳醇な香りに包まれた、レッスンの様子をご紹介します。
夏の午前、 ふんわりと焼けたビスキュイの甘い香り。 みずみずしい桃が、 特別な紅茶のムースと溶け合う。 さあ、ひと匙すくえば 甘く、涼やかな夏の記憶が 口いっぱいに広がる。
今回のレッスンでは「桃と紅茶のシャルロット」を作りました。
主役は、ロンネフェルト社の特別な紅茶
このケーキの主役の一つは、紅茶。 今回、私たちが選んだのは、ドイツの老舗・ロンネフェルト社の銘茶「アイリッシュモルト」です。 アッサムをベースに、カカオやウイスキーの香りをまとわせた、甘く芳醇な香りが特徴の名品です。ミルクティにするとこれがまた格別の美味しさです。この奥深い香りと、夏の桃、互いの良さを引き出し合う組み合わせです。
「手作り」だからこそ、味わえる楽しさ
「シャルロット」と聞くと、少し難しそうに聞こえるかもしれません。 たしかに、側面に美しくビスキュイを並べたり、繊細なムースを優しく流し込んだりと、丁寧さが求められる工程もあります。「手作り」の醍醐味。個性も出るし、何か楽しい。上手にできても楽しいし、そうでなくてもなぜか楽しい。
焼き上がったビスキュイを、自分の手で組み立てていく。「寸分違わず揃えるんだ」そんな真剣な眼差しは、まさに職人のようです。
息をのむ、完成の瞬間
そして、ケーキの帽子(シャポー)とも呼ばれる上面に、フレッシュピーチを飾れば、世界にひとつだけの、あなたのシャルロットケーキが完成します。
2時間、自分と向き合い完成させた作品を前に、生徒さんが漏らす「ふぅ」という吐息。それは何物にも代えがたい宝物。
この日も、お店のケーキと見紛うばかりに美しいシャルロットが、誕生しました。
ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
パティスリー301のお菓子教室
パティスリー301ではお菓子教室を開催してます。あなたの心に触れるレッスンがあるかもしれません。よかったら探してみてください。
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【リクエスト・アーカイブvol.3】あの夏の、レモンとヨーグルトのケーキ
過去のレッスンでご好評をいただいた「レモンとヨーグルトのケーキ」。涼しげな見た目と爽やかな酸味の記憶を、美しい写真と共に振り返ります。
私たちの工房のアルバムをめくっていると、ふと、あるケーキの前で手が止まることがあります。 それは、過去のレッスンで、ひときわ多くの生徒さんを笑顔にした一品。「レモンとヨーグルトのケーキ」です。
写真を見るだけで、あの日の、厨房に満ちた爽やかなレモンの香りが、ふわりと蘇ってくるようです。
涼を呼ぶ、繊細なデコレーション
このケーキの魅力は、なんと言っても、その涼しげな見た目。 なめらかな口どけのヨーグルトムースの上に、一枚一枚、丁寧に絞った白い花の飾り。その繊細なデコレーションは、まるで初夏の庭園のようです。この美しい仕上がりを目指して、生徒さんたちが真剣な眼差しで、そして楽しそうに作業されていた、あの心地よい時間を思い出します。
記憶に残る、爽やかな酸味
そして、一口食べれば、その爽やかな酸味に誰もが魅了されました。 ヨーグルトの優しいコクと、きゅんと心地よいレモンの香り。後味はさっぱりとしていて、当時ご参加くださった多くの方から「また食べたい」とのお声をいただいた、記憶に残る味わいです。
ありがたいことに、今でも時折「あのレッスンは、もう一度やらないのですか?」とお問い合わせをいただく、人気のレッスンでした。 もしこの記事を読んで、「私も作ってみたい」と感じてくださった方がいらっしゃいましたら、お気軽にLINEでメッセージをお送りください。皆様の声が集まれば、またいつか、この爽やかなケーキを皆様と作れる日が来るかもしれません。
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【パティスリー301の菓子図鑑 第1章】スフレチーズケーキ やさしいお菓子
菓子図鑑の第一章は、シンプルで優しい「スフレチーズケーキ」。派手さはないけれど、しゅわっと溶ける食感と、たっぷりの卵がもたらす味わいが自慢です。その「やさしさ」の秘密、お話しします。
私たちの菓子図鑑、その最初のページを飾るのは、この上なくシンプルな「スフレチーズケーキ」です。
毎週木曜日のケーキ販売の日。ごくたまに、このケーキは少しだけ静かに、行儀よく並んでいる時があります。正直に申し上げますと、一番最初に売り切れる、というタイプのケーキではありません。
私たちは、このケーキが大好きです。 口に入れた瞬間に、しゅわっと溶けていく、はかない口当たり。追いかけてくる、濃厚でありながら、くどさの少ないチーズの風味と、たっぷりの卵がもたらす優しい味わい。これみよがしな主張はないけれど、心と体に、じんわりと染み渡っていくようなおいしさ。
このケーキのこだわりを挙げるのならばは、「やさしさ」です。
メレンゲを潰してしまわないように、やさしく、やさしく混ぜ合わせる。 急な温度変化で生地が驚かないように、湯煎(ゆせん)で、やさしく、やさしく焼き上げる。
暑い夏、少し食欲がない日でも、このケーキなら不思議と食べられてしまうかもしれません。栄養価の高い卵をたっぷり使っているので、夏バテ気味の体への、ささやかな栄養補給にもなるかもしれない、と私たちは密かに思っています。
流行の最先端をいく派手さはないけれど、食べた人の心を、そっと優しく解きほぐしてくれる。そんな、お守りのような存在。 それが、私たちのスフレチーズケーキです。もし店頭で見かけたら、ぜひ一度、その「やさしさ」を味わってみてください。